アトピー性皮膚炎などの皮膚のかゆみを抑えるたんぱく質を、横浜市立大の五嶋良郎教授と池沢善郎教授らの研究グループが、マウスの実験で突き止めた。

セマフォリン3Aには、かゆみを悪化させる神経細胞の過度な成長を抑える働きがあり、治りにくい皮膚のかゆみを改善する治療薬につながると期待される。

ヒトがかゆみを感じてひっかくと、その刺激によって神経細胞の成長が促進され、かゆみに過敏になる。これをさらにひっかくと、神経が一層増える悪循環に陥り、アトピー性皮膚炎などの慢性化につながるという。

そこで神経の成長を妨げる「セマフォリン3A」というたんぱく質に着目した。アトピー性皮膚炎のモデルマウスに、このたんぱく質を皮下注射すると、投与していないマウスに比べ皮膚炎が改善し、マウスが患部をひっかく回数が減った。

投与していないマウスの神経細胞は表皮まで入り込んでいたが、投与したマウスは神経の伸びが少なかった。このたんぱく質はヒトの表皮からも分泌され、アトピー性皮膚炎の患者は分泌が少ないことが知られている。

セマフォリン3Aという物質より、アトピー治療薬ができたらアトピー患者は大変に助かるでしょう。私の子供も生まれた当初から、体中をかいていていまでも皮膚科にかよっています。ステロイドも使っています。ぜひとも、画期的な薬を開発していただきたいものです。


アトピー性皮膚炎 (英語:atopic dermatitis) とは
湿疹(皮膚の炎症)を伴うもののうち、アレルギー反応と関連があるもの。先天性の過敏症の一種。アトピーという名前は「場所が不特定」という意味のギリシャ語「アトポス」(atopos - a=不特定, topos=場所)から由来。医学用語としては気管支喘息、鼻炎などのほかのアレルギー疾患にも冠されるが、日本においては慣用的に「アトピー」のみで皮膚炎のことを指すことが多い。

(ウィキペディアアトピー性皮膚炎より引用)